「救援」 ◆ 絶体絶命 二匹の獣が——じりじりと距離を詰めてくる。 親子で——囲むように動いている。 軍隊長は——剣を構えた。 だが——左腕の火傷が痛む。 肋骨も——折れているかもしれない。 息が——荒い。 視界が——霞んでいる。 (この状態で——二匹を相手にできるか) 答えは——分かっていた。 (できない) だが——引くわけにはいかない。 後ろには——子どもたちがいる。 グルルルルル…… 親獣が——唸り声を上げた。 子獣も——合わせるように唸る。 連携している。 狩りに慣れている。 「軍隊長……」 グラニの声が——震えていた。 「ボク——どうすれば——」 「逃げろ」 軍隊長は——短く言った。 「俺が囮になる。その間に——全員逃げろ」 ◆ 軍隊長の覚悟 軍隊長は——深呼吸した。 (ここで——終わりか) 不思議と——恐怖はなかった。 戦士として——死ぬなら本望だ。 だが—— (あの子どもたちを——死なせるわけにはいかん) パイル。ナッド。 そして——グラニ。 (お前たちは——まだ、これからだ) 軍隊長は——剣を握り直した。 「来い」 低い声。 二匹の獣に向かって——一歩、踏み出した。 ◆ 奴隷たちの決断 その時—— 奴隷のリーダーが——前に出た。 「子どもたちを連れて——逃げろ!」 獣人の戦士たちに——叫ぶ。 「我々が時間を稼ぐ!」 「しかし——リーダー!」 獣人の戦士が——叫んだ。 「お前たちも死ぬぞ!」 「構わん!」 リーダーは——斧を構えた。 「借りは——まだ返せていない!」 そして——軍隊長の横に並んだ。 「……馬鹿な奴だ」 軍隊長は——呟いた。 「お前も——死ぬ気か」 「あんたと一緒だ」 リーダーは——笑った。 「どうせ死ぬなら——借りを返してから死ぬ」 ◆ 子どもたちの逃走 獣人の戦士たちが——子どもたちのもとへ走った。 「来い! 逃げるぞ!」 グラニ、パイル、ナッドが——抱えるように連れ出される。 「待て——軍隊長が——!」 グラニが抵抗する。 「置いていけない——!」 「邪魔になっているだけだ! 行くんだ!」 獣人の戦士が——厳しく言った。 「お前たちがいると——軍隊長たちが戦いにくい!」 「庇いながらじゃ——本気で戦えないんだよ!」 グラニは——言葉を失った。 そうだ。 自分たちは——戦力にならない。 それどころか——守らなければならない存在。 足手まとい。 邪魔者。 (ボクたちがいるせいで——) グラニの心に——重いものがのしかかった。 獣人の戦士が——グラニを担ぎ上げた。 「軍隊長——!!」 グラニの叫び声が——遠ざかっていく。 ◆ 二対二 軍隊長とリーダーが——二匹の獣と対峙していた。 「……どうする」 リーダーが聞いた。 「親の方を——俺がやる」 軍隊長は——親獣を見据えた。 「お前は——子の方を抑えろ」 「抑えろって——あんた」 リーダーは——苦笑した。 「勝てるわけないだろ」 「勝たなくていい」 軍隊長は——剣を構えた。 「時間を稼げ——それだけでいい」 グルルルルル…… 親獣が——動いた。 ◆ 軍隊長の奮闘 親獣が——突進してきた。 地面が——揺れる。 凄まじいスピード。 軍隊長は——横に跳んだ。 爪が——すぐ横を通り過ぎる。 風圧で——体が押される。 「くっ……!」 軍隊長は——着地と同時に反撃した。 剣を——振り下ろす。 ザンッ!! 親獣の前足に——傷が刻まれた。 だが——浅い。 鱗のような甲羅が——硬すぎる。 グルァァァ!! 親獣が——振り返った。 怒りで——目が燃えている。 再び——突進。 今度は——横からではなく、正面から。 「っ……!」 軍隊長は——剣を構えて受け止めようとした。 ドォン!! 衝撃。 腕が——しびれる。 「ぐぁっ……!」 軍隊長が——後ろに弾き飛ばされた。 地面を——転がる。 「まだだ……」 軍隊長は——歯を食いしばって立ち上がった。 口から——血が流れている。 「まだ——終わりじゃない……」 ◆ リーダーの苦戦 一方——リーダーは子獣と対峙していた。 「こっちに来い!!」 斧を振り回す。 だが——子獣は速い。 攻撃を——軽々とかわす。 グルァァァ!! 子獣が——飛びかかってきた。 「くそっ!」 リーダーは——斧で受け止めた。 ガキィン!! 衝撃で——腕が痺れる。 「重い……!」 子獣は——まだ成長途中のはずだ。 それでも——人間よりはるかに強い。 リーダーは——後退しながら斧を振る。 「来るな——来るなよ……!」 ◆ 追撃 逃げる子どもたちの一行。 獣人の戦士が——グラニを担いで走っている。 パイルとナッドも——別の戦士に連れられている。 「早く——早く——!」 だが—— グルルルルル…… 子獣が——リーダーを振り切って追いかけてきた。 「来るぞ!!」 獣人の戦士が——叫んだ。 子獣が——地面を蹴った。 凄まじいスピードで——迫ってくる。 「逃げ切れない——!」 獣人の戦士が——グラニを下ろした。 「お前たちは先に行け! 俺が止める!」 「でも——!」 「いいから行け!!」 獣人が——剣を構えて子獣に向かっていった。 だが—— 一瞬で——弾き飛ばされた。 「うぐっ……!」 獣人が——地面に倒れる。 動かない。 子獣は——止まらなかった。 グラニたちに向かって——突進する。 ◆ パイルの決断 「来る——!!」 ナッドが——叫んだ。 子獣の爪が——振り上げられる。 グラニとナッドが——凍りついた。 動けない。 恐怖で——体が固まっている。 その瞬間—— パイルが——動いた。 「お前ら——!!」 パイルが——グラニとナッドを突き飛ばした。 そして——自分の体で二人を庇った。 ◆ パイルの重傷 ザンッ!! 爪が——パイルの背中を切り裂いた。 「がっ……!!」 パイルが——倒れた。 血が——噴き出す。 背中から——肉が見えていた。 深い傷。 致命的な——傷。 「パイル!!」 ナッドが——叫んだ。 「パイル!! 嘘だろ——パイル!!」 グラニも——駆け寄った。 「パイル——パイル——!」 パイルは——地面に倒れていた。 顔が——土に埋まっている。 血が——広がっていく。 「お前ら……先に……行け……」 パイルが——掠れた声で言った。 「俺は……もう……動け……ねぇ……」 「馬鹿言うなよ!!」 ナッドが——泣きながら叫んだ。 「置いていくわけ——ないでしょ!!」 ◆ グラニの無力感 グラニは——パイルの血に染まった手を見つめた。 温かい。 パイルの血が——温かい。 「ボクのせいだ……」 グラニは——呟いた。 「ボクが——弱いから……」 何もできない。 何も——できない。 料理用のナイフしか持っていない。 戦闘経験もない。 パイルを——助ける力もない。 「パイル……ごめん……ボク——ボク——」 涙が——溢れ出した。 止まらない。 拭っても——拭っても——止まらない。 子獣が——また近づいてくる。 血の匂いに——興奮している。 グルルルルル…… 低い唸り声。 ナッドが——剣を構えた。 「来るな——来るな——!」 だが——手が震えている。 涙で——前が見えない。 「パイル……パイル……」 グラニは——泣きながらパイルの名を呼んでいた。 どうすることも——できなかった。 ◆ 軍隊長の限界 軍隊長は——満身創痍で戦っていた。 親獣の攻撃を——なんとか凌いでいる。 だが——体が限界だった。 左腕は——もう動かない。 肋骨が——折れている。 視界が——霞む。 「くそっ……」 親獣の爪を——辛うじてかわす。 反撃する力が——もう残っていない。 (ここまでか——) 軍隊長は——剣を杖代わりにして立っていた。 (子どもたちは——逃げられたか) 遠くで——叫び声が聞こえた。 パイルの名を呼ぶ声。 (何かあったのか——) 軍隊長は——振り返ろうとした。 その隙に—— 親獣が——突進してきた。 ドォン!! 軍隊長が——吹き飛ばされた。 「ぐはっ……!」 地面に——叩きつけられる。 剣が——手から離れた。 「……くそ……」 起き上がろうとする。 だが——体が動かない。 親獣が——ゆっくりと近づいてくる。 勝利を確信している。 (終わりか——) 軍隊長は——空を見上げた。 青い空。 いい天気だ。 (悪くない——死に場所だ) ◆ 金色の光 その時—— 空から——金色の光が降り注いだ。 「——っ!?」 軍隊長は——目を見開いた。 光が——親獣と子獣の間に降りてきた。 金色の——魔法陣。 そして—— 「あらまぁ」 声が——聞こえた。 「派手にやっていますわね」 ◆ 先生の登場 空から——人影が降りてきた。 白いローブ。 金色の杖。 美しい——女性。 先生。 「せ、先生……!」 グラニが——目を見開いた。 先生は——優雅に着地した。 まるで——重力など存在しないかのように。 「まったく——目を離すとすぐにこれですわ」 先生は——ため息をついた。 だが——その目は笑っていた。 「面白い——面白いですわね」 ◆ 子獣の拘束 先生は——杖を振った。 金色の光が——広がる。 そして——子獣に向かって飛んでいった。 光が——子獣の体に巻きついていく。 鎖。 金色の鎖が——子獣を拘束した。 ギャアアア!! 子獣が——悲鳴を上げる。 暴れる。 だが——動けない。 「おとなしくなさい」 先生は——杖をくるりと回した。 「暴れても無駄ですわ。この鎖は——魔素を食らうの」 「魔素……?」 グラニが——呟いた。 「この島の生き物は——魔素で動いている」 先生は——説明した。 「だから——魔素を吸い取れば、動けなくなる」 子獣は——完全に動きを止めた。 ◆ 親獣の怒り グォォォォォ!! 親獣が——咆哮した。 子どもが——捕まった。 怒りで——体が震えている。 地面が——揺れる。 軍隊長が——倒れている場所から離れ、先生に向かって突進した。 凄まじいスピード。 地面が——抉れる。 だが—— 「遅いですわ」 先生は——余裕の表情だった。 杖を——振った。 金色の壁が——展開される。 親獣が——壁に激突した。 ドォン!! 轟音。 衝撃で——空気が震えた。 だが——壁は、びくともしなかった。 「あら。お強いですわね」 先生は——笑った。 「でも——私の相手には、まだ早いですわ」 ◆ 親獣の反撃 だが——親獣は諦めなかった。 グルァァァ!! 咆哮と共に——再び突進。 今度は——横から回り込んでくる。 「あらあら」 先生は——杖を振った。 新たな壁が——展開される。 ドォン!! また——衝撃。 「しつこいですわね」 親獣は——三度目の突進。 今度は——地面を蹴って跳躍した。 上から——襲いかかる。 「っ!」 先生の目が——鋭くなった。 杖を——振り上げる。 金色の光が——集束する。 ドォォォン!!! 親獣と魔法が——正面からぶつかった。 衝撃波が——広がる。 グラニたちも——吹き飛ばされそうになった。 「くっ……!」 先生が——後退した。 珍しく——余裕がない表情。 「なかなか——やりますわね」 ◆ ツインボーンの到着 その時—— 別の方向から——二つの影が近づいてきた。 白銀の髪。 青紫がかった肌。 異色の瞳。 双子の——冒険者。 「先生。遅れました」 片方が——言った。 剣を持っている。 レイン。 「援護を——」 もう片方が——杖を構えた。 シエル。 「レイン。シエル。ちょうどいいところに来ましたわ」 先生は——微笑んだ。 「あの親獣——少し遊んであげて頂戴」 ◆ ツインボーンの連携 レインとシエルは——顔を見合わせた。 言葉は——交わさなかった。 心で——通じ合っている。 (レイン——あの獣、強い) (分かっている。だが——やるしかない) 「——了解」 同時に——動いた。 シエルが——杖を振る。 (氷の床——右から) レインは——言葉なく理解した。 青い光が——親獣の足元に広がった。 氷。 地面が——凍りついた。 親獣が——足を滑らせる。 その隙に—— レインが——飛び込んだ。 「——そこだ」 剣が——閃く。 親獣の脇腹を——狙い撃つ。 ザンッ!! 「っ!」 手応えが——腕に伝わる。 だが——浅い。 鱗が——硬すぎる。 ギャアアア!! 親獣が——悲鳴を上げる。 だが——怯まない。 すぐに——反撃。 爪が——レインに向かって振り下ろされる。 「っ!」 レインは——後ろに跳んだ。 爪が——目の前を通り過ぎる。 風圧で——髪が揺れる。 (シエル——援護を) (分かっている) シエルが——呪文を唱えた。 氷の槍が——形成される。 「——凍てつけ」 槍が——親獣に向かって飛ぶ。 ドンッ!! ドンッ!! ドンッ!! 三発が——連続で着弾した。 親獣が——悲鳴を上げる。 だが——まだ倒れない。 (強い——) レインは——歯を食いしばった。 (この獣——今まで戦った中で一番だ) ◆ 先生の本気 先生は——杖をくるくら回しながら戦況を見ていた。 ツインボーンが——親獣と互角に戦っている。 だが——決め手がない。 「あらまぁ……手強いですわね」 先生は——杖を止めた。 「仕方ありませんわ。少し——本気を出しましょうか」 先生の目が——輝いた。 金色の光が——全身から溢れ出す。 「『金縛りの魔鎖グラン・バインド』」 杖を——振り下ろす。 金色の光が——爆発的に広がった。 無数の鎖が——親獣に向かって飛んでいく。 親獣は——逃げようとした。 だが——遅い。 鎖が——全身に巻きついていく。 グルァァァ!! 親獣が——咆哮する。 暴れる。 だが——動けない。 「ふぅ……」 先生は——息を吐いた。 「なかなか——魔力を使いましたわ」 ◆ 親獣の最後の抵抗 だが——親獣は諦めなかった。 全力で——鎖を引きちぎろうとする。 ギリギリ……!! 鎖が——軋む音。 「っ!」 先生の目が——見開かれた。 「この獣——まさか——!」 親獣が——鎖を一本引きちぎった。 そして——もう一本。 「レイン! シエル! 下がりなさい!!」 先生が——叫んだ。 親獣が——鎖を引きちぎりながら、口を開けた。 炎。 口の中に——炎が渦巻いている。 「火を吐く——!?」 グラニが——叫んだ。 「犬型だけじゃなかった——!」 親獣は——炎を放とうとした。 先生に向かって—— ◆ ぎりぎりの防御 先生は——杖を構えた。 「『金色の盾アウレア・スクトゥム』!!」 金色の盾が——展開される。 親獣の炎が——放たれた。 ゴォォォォォ!!!! 炎と盾が——激突した。 凄まじい熱。 周囲の地面が——溶けていく。 「くっ……!」 先生の顔に——汗が流れた。 「この火力——……!」 盾が——揺らぐ。 「先生!!」 シエルが——叫んだ。 シエルとレインが——同時に魔法を放った。 氷の槍が——親獣に向かって飛ぶ。 ドンッ!! ドンッ!! 親獣の体に——着弾した。 炎が——途切れた。 「っ……助かりましたわ」 先生は——息を切らせていた。 「もう一発来ていたら——危なかったですわ」 ◆ 親獣の判断 親獣は——立ち止まった。 息が——荒い。 全力の炎を放って——疲労している。 体には——無数の傷。 氷の槍が——刺さったまま。 そして——子獣は、まだ拘束されている。 親獣は——周囲を見回した。 先生。 ツインボーン。 奴隷のリーダー。 軍隊長。 そして——子どもたち。 グルルルルル…… 低い唸り声。 親獣の目が——変わった。 怒りから——冷静さへ。 (勝てない) 本能で——理解したのだろう。 親獣は——後退し始めた。 「あら。逃げるのかしら」 先生は——杖を構えたまま言った。 だが——追撃はしなかった。 子獣の拘束を——解いた。 金色の鎖が——消えていく。 子獣は——すぐに親獣のもとへ走った。 親子が——並ぶ。 こちらを——睨みつけている。 だが——攻撃してこなかった。 「賢い獣ですわね」 先生は——呟いた。 「勝てないと分かったら——引く判断ができる」 親子の獣が——丘の向こうへ消えていった。 ◆ 戦闘終結 「……終わった」 誰かが——呟いた。 戦闘が——終わった。 全員が——その場に座り込んだ。 疲労で——立っていられない。 「はぁ……はぁ……」 先生も——息を切らせていた。 「久しぶりに——本気を出しましたわ」 レインとシエルも——膝をついていた。 「強かった……」 レインが言った。 「あの獣——私たちだけでは勝てなかった」 シエルが頷いた。 ◆ パイルの危機 「パイル!!」 グラニの声が——響いた。 戦闘は終わったが——パイルの傷は致命的だった。 血が——止まらない。 顔色が——どんどん青くなっていく。 「先生! お願いします! パイルを——!」 グラニは——先生にすがった。 涙で——顔がぐしゃぐしゃだった。 「お願いします……パイルを——助けてください……!」 先生は——パイルを見た。 「……ひどい傷ですわね」 背中の傷を——確認する。 骨まで達している。 致命傷だ。 普通なら——助からない。 「応急処置だけなら——できますわ」 先生は——杖をパイルに向けた。 「『生命の光ルクス・ヴィタエ』」 金色の光が——パイルの傷に染み込んでいく。 血が——止まり始めた。 傷口が——光で覆われる。 「っ……」 パイルが——苦しそうに呻いた。 「止血と痛み止めだけですわ。治療は——ヒミコのところで」 「ありがとう——ありがとうございます——!」 グラニは——涙を流しながら頭を下げた。 「パイル……パイル……」 生きている。 まだ——生きている。 ◆ 軍隊長の安否 「軍隊長——!」 グラニは——軍隊長のもとへ走った。 軍隊長は——地面に倒れていた。 「軍隊長! 大丈夫ですか——!」 「……うるさい」 軍隊長は——弱々しく答えた。 「死んでない……まだ……」 起き上がろうとする。 だが——体が動かない。 「無理しないで——!」 グラニが——軍隊長を支えた。 「怪我が——ひどいです……!」 「知ってる……」 軍隊長は——苦笑した。 「お前こそ——怪我はないか」 「ボクは——大丈夫です……」 「そうか……よかった」 軍隊長は——目を閉じた。 「……助かった」 その言葉は——先生に向けられていた。 ◆ 生き残り 全員が——なんとか生きていた。 軍隊長——重傷だが命に別状なし。 パイル——瀕死だが先生の応急処置で安定。 奴隷のリーダー——軽傷。 獣人の戦士——気を失っているが生きている。 グラニ、ナッド——怪我なし。 「みんな——生きてる……」 グラニは——涙を拭った。 「生きてる……」 空を見上げた。 夕日が——空を染めていた。 長い——長い一日だった。 ——第24話 終わり——